うつ病について: うつ病とは

うつ病とは

・気分が落ち込む病気。
・ありふれた病気で、誰でもかかる可能性がある。
・きちんと治療せずに、症状が長引いている人も多い。
・性格の弱さや怠けではない。


うつ病は、気分が落ち込んで何かをしようという気力がなくなったり、周りのことに興味がなくなるなど、日々の生活で充実感が得られにくくなる病気です。人間は、ストレスを感じると、エネルギーの消費を抑え、その後の生活に備えようとします。つまり、うつ病は、ストレスに対する一種の防御反応とも言えます。現在のようなストレス社会では、誰にでも起こりうる病気なのです。これまでの疫学的な調査によれば、一生涯のうちにうつ病を発症する確率は、3-7%と言われています。まれな病気ではありません。
しかし、誰にでも起こりうる病気だからといって、軽く考えるのは危険です。うつ病は、強い精神的な苦痛を伴う病気で、場合によっては、自死に至ることもあります。自死者の中には、うつ病の患者が多く含まれると考えられます。きちんとうつ病の治療をしていれば、死なずにすんだかもしれません。ところが、うつ病になった人の7割以上は、医療機関を受診していません。うつ病という病気は、治療を受けなくても自然に回復することがありますが、再発を繰り返し、治りにくくなってしまうこともあります。早い段階で、治療につながってください。